シルバーをオーダーしたのに紫っぽくなってしまった方を出来る限りシルバーに近づけました

こんにちは、本日のお客様はなんと埼玉からAl Chemを見つけて来てくださったそうです。
近くの美容室で何度シルバーをオーダーしても紫っぽくなってしまい
挙げ句アイロンで色を飛ばされたりもしたそうで、店を変えることを決められたそうです。
なぜシルバーをオーダーしたのに紫っぽくなってしまうのか
ここからご説明させていただくとシルバーを作るにあたって何をカラーで行うかというと
髪を無彩色に近づけることです。
ブリーチして黄色まで明るくなった髪を無彩色っぽくしたければ同じ濃さの
青紫を入れれば無彩色っぽくなってくれます。
そう、そのせいで濃さを見誤ると紫にふれてしまったり黄色がうまく飛ばずに濁ってしまいます。
濃く入ってしまったものは洗えば色が落ちて薄まりますから美容師さん側は気持ち濃く作ったりします。
黄色が濁った色は可愛くないですしそれより色が入ることは無いのでそんな状態ではお客様を帰せませんからね。
なので紫っぽくいつもされてしまったり、最後は濃くしすぎて慌ててアイロンで色を飛ばされてしまったりしたのでしょう。
ご来店時の状態
根本が4cmほど伸び、中間には明るくなりきらなかったのか傷んだ上に濃い染料の残留後が。
毛先は入りすぎた紫が落ち、白がかったブロンドになっています。
中間をやっつけたいところですがどう頑張っても髪が健康に白くはなってくれなさそう。
なので脱染だけかけていきます。そして4cmのリタッチ幅、これが厄介です。
コチラの記事で書かさせて頂いたようにリタッチの適切な周期は2ヶ月、それ以上だと
切れ毛のリスクが高まります。
中間部分の明度が足りないだけならリスクはむしろ下がりますが今回はそれなりに傷んでいるので少しわけが違います。
地毛からハイトーンにするお薬をダメージの強い部分に付けてしまったら断毛してしまいます、ですから通常のリタッチのようにはみ出さないように注意しなくてはいけません。
リタッチの様子
こうしてアルミホイルを使って既に明るい場所につかないようにセパレートしながら根本と中間で薬を分けます。
これを積み重ねていくのですがこのリタッチ幅と履歴だとかなり時間がかかってしまいます。
なので薬の強さをかえて時間で明るさのムラをなるべく作らないようにしていきます。
ホイルを積み上げ終わって放置後外した様子がコチラ
このようにホイルを使わなかったら他の部分に付いてしまうんです。
もう流すタイミングで数秒つくくらいは問題ないので写真を撮ってすぐにお流し。
流し終わった状態がコチラ
ゼロテクで頭皮につかないように塗っているので頭皮への刺激は限りなく少ないです。
ゼロテク:頭皮につかないギリギリで薬剤を塗布する技術のこと
頭皮がブリーチでしみてしまう方でもハイトーンを楽しめる技術です。
仕上がり
この状態から黄ばみを飛ばして少しだけ青みにふり、シルバーっぽく見えるようにしていきます。
アルカリカラーは使いません。
根本は何も染料が無いのでうまくいきそうですが毛先は明るいとはいえカラーの残留があります。
違って見えてしまうのを了承いただき今後リタッチで伸ばして全体を揃えていく事に。
MENU:ホワイトリタッチ¥11,000
カラー¥5,500
トリートメント¥3,300
根本は綺麗にシルバーになってくれました。中間は無理して抜かずなるべく馴染むような明るさに、
毛先は別のベクトルのシルバーになっています。
全体的にご満足いただけ、これから綺麗な毛が伸ばしていけるのが楽しみと
仰っていただけました。
ハイトーン領域での黄ばみ消しはとっても難しいです、少し濃さを間違えるだけで顕著に出てしまいますから。
僕も完璧でないので正確に判断できるよう腕を磨きます。
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