セルフカラーの複雑な履歴…ブリーチでどこまで直る？（1）
こんにちは、市販の薬剤でセルフカラーを行うことは絶対にやめましょうと
過去に数記事書かさせていただきました。
最近はセルフカラー履歴のある方は来ていなかったのですが忘れた頃に
そういったお客様がご来店されます。
今回はセルフカラー履歴がある髪を実際にブリーチした場合
どこまで直せるか、またどれくらいは残ってしまうのかを書かさせていただきます
過去のセルフカラーの記事はこちらからお読みいただけます
セルフカラーの色落ち
市販の薬剤で染めた方の9割9分9厘はムラになって染まっています。
後ろをきちんと見て塗ることは出来ませんし綺麗に引き出して刷毛で塗ることも出来ませんので
染めたては濃い色なら目立ちにくいかもしれませんがトーンアップをした際は悲惨です。
例えば髪の毛は新しく生えてきた1cm前後の毛は皮膚に近い（体温の関係で明るくなりやすい）、
まだ毛として若いなど様々な説がありますが確実にその部分はそこより先の毛より
明るくなりやすいのですが、それを知らずに根元から毛先まで一気に塗ってしまい
根元部分が明るくなっておかしくなっているパターンや
リタッチの意味がよくわかっておらず、根元の黒が気になるからと言ってまた
全体に薬を塗布して根元と毛先のトーン差が激しいなど様々なパターンが見受けられますが
総じて言えるのは絶対にムラになっているということです。
一度ムラになったベースは完全に直すことはかなり難しく、
ムラを直さずにオンカラーをすればムラがそのまま発色という形で
浮き彫りになります。
なるべく直した上で色味を一番明るくなっていない部分に合わせて
薬剤を作る必要があるのです。
セルフカラーのムラは色落ちした状態が一番わかり易いので
貼らささせていただきます
染めたばかりは平気！と感じても色が落ちればこの通りムラが出てきます。
後ろは自分で見る機会はなかなかないのでムラになっていることに気づかないで
そのまま過ごしてしまうなんてことは珍しくありません。
多毛さんなので塗りムラがひどく薬剤が足りなかったのかも？というところも
ちらほら見受けられました。
どうやって直すの？
さて、これをどうやって修正していくかというとはっきり言って完全に綺麗な
ワントーンにすることは無理です。
手で揉み込むように塗ったムラはハケでは再現できませんし
同じように揉み込むなんてことも出来るはずもありません。
ではどうするのか、
なるべく目立たないように暗く沈み込んだ部分を基準に
そこを重点的に攻め、他の部分は色の残り方をみてなるべく塗り分けます。
全頭を、しかも多毛…頼まれればやりますがなるべく避けたい施術ですね。
頑張れば綺麗に直りそうならやる気が出ますがどうやっても
元通りには無理な所まで来てしまうとやり場のない悲しさがこみ上げてきます。
本当にセルフカラーはやめましょうね、結局気になって美容院で直そうとすると
最初から美容院で染めていたほうが安かった。なんてことはザラです。
ブリーチ後
なるべく沈み込んだ部分を攻め、全体的に明るくした状態がこちら
最初の写真と見比べてみてbeforeで茶色く沈んでいた部分はやはり少し
オレンジ味があります。
素人でもパット見綺麗に染まったように見える処方に
するなら薬剤のパワーも染料の濃さも上がります。
一度染めた毛は切るまで全体のトーンの一致の邪魔をします。
根元を明るく仕切っていないのは健康な毛がある程度伸びて来たときに全体を合わせるために
あえて明るく仕切っていません。
日頃のケアを怠れば明るく仕切った毛はすぐに切れてしまいますからね。
セルフカラーをした部分に関しては自己責任と言わざるを得ませんが
新しい部分に関しては僕の責任なので
こういった手法を取っています。
セルフカラーをする人の日頃のケアは信用するにはちょっと
髪に説得力がありませんので。
まとめ
完全に元通りにはなりませんがなるべく気にならないようにブリーチし
オンカラーをすることは出来ます。
オンカラーまで記事にするととんでもない長さになるので次の記事に書かさせていただきます
セルフカラーは絶対にやめるべきですし、すでにしてしまったなら
それ以上重ねるのは絶対にやめてください。
髪の毛は死んでいる細胞ですから再生することはありません。
補強するにも元がボロボロなら焼け石に水です。
そうなる前に美容室にかならず行きましょう。
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