色落ちしないカラー!!レインボー染料で好きなカラーを長く楽しめる!【ピュアピグメント】
- 2022.03.18
- カラーについて
こんにちは。いつもご覧下さりありがとうございます。
フリーランス美容師の美座です。
今日はコレまでのヘアカラーの常識を覆すようなカラー剤についてお話していきます。
ヘアカラーをされた際に、想像以上に綺麗に染まった髪色に思わずテンションが上がる体験をしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
ですが、ヘアカラーをされたことがある方はご存知かと思いますがどんなお色にも大なり小なり色落ちがございます。
綺麗になった髪色が色落ちしていくさまを見ていくのって少し悲しいですよね。
「色落ちなんて無ければいいのに…」という気持ちを抱いたことがある方も少なくないかと思います。
色落ちまで計算して楽しいカラー!という手法もありますしそちらも素晴らしいと思います。
しかし、カラーに色落ちは付き物です。色落ちのないカラーと言えば抜きっぱなしのブロンドのみだとされていました。
ですが国内のメーカーさんから’’今までにない新たな染料’’を使ったカラー剤が日本からもようやく発売となり、それのおかげで色落ちがない、色落ちの心配をする必要がないヘアカラーが実現しそうなのです!
今回はそれについての記事を書いていこうと思います。
抜きっぱなし:ブリーチのみで作ること
この記事はこんな方にオススメ
・色落ちのしないカラーをしたい!
・なるべく髪に負担をかけないで理想の髪色になりたい!
色落ちしない新染料?!どんな染料なのか
今までの常識をひっくり返す事を言うもんですから僕も初めは
と全く信じませんでした。
先に述べた新たな染料、名前は【レインボー染料】といいます。
レインボー染料はどんな染料なのかというと、富士フィルムさんと花王さんが長い年月をかけて共同開発した写真に使われる染料を元にへアカラー剤に応用したものです。
ただ、この2つのメーカーさんこれまでヘアカラー業界ではあまり名前を聞くことがありませんでした。
花王さんは毛髪科学分野で日本一特許を持っているメーカーさん、富士フィルムさんは言わずと知れたカメラ、写真の分野で1,2を争うメーカーさんです。
そんな2社が花王さんの毛髪に関する膨大な研究データ、富士フィルムさんの写真感光剤の研究開発で備わった技術がかけ合わさってできた素晴らしい染料みたいなのです。
レインボー染料はカラー剤やブリーチ剤に混ぜても発色が見込めるような処方で作られているみたいなのです。
実際にメーカーさんにお話を伺って見たところ
と感じましたので実際に使っていこうと思います。
写真感光剤:光や放射線がつくる像や影を固定するために使用される材料。ガラス、紙、フィルムなどの支持体上に、写真乳剤を塗布したもの。写真に用いられるインクのこと。
話題の新染料、各色の発色は??
それでは今回発売された各色(7色)をご紹介いたします
・ピュアレッド
・ピュアオレンジ
・ピュアイエロー
・マットグリーン
・パールブルー
・ピュアヴァイオレット
・クールヴァイオレット
明るさの違う3種類の毛束(15、16、17レベル)染めております。
今回は純粋なレインボー染料の発色を見たいので、付属のミキシングベース(トリートメント剤)に混ぜて使用します。
使い方としてはトリートメント剤やカラー剤、ブリーチ剤に10%までの割合で添加して使います。
ピュアレッド
鮮やかなレッド、ベースの髪にオレンジ味が残っていても綺麗に発色しています
ピュアオレンジ
彩度の高いオレンジ。
こちらもベースの髪にオレンジ味が残っていても発色しています
ピュアイエロー
濃いイエロー、こちらもベースの髪にオレンジ味が残っていても発色していますね
マットグリーン
くすみ感のある落ち着いたグリーン
パキッとしたグリーンではないのが大人っぽいですね。
パールブルー
名前から想像する色よりはしっかりと青く、深い発色でした。
青色はベースの髪にオレンジ味が残っているとグレーっぽく、黄色みが強いと緑っぽくなってしまうのですが、紫味が強くて明るさが足りなくてもグレーっぽく発色していました。
ピュアヴァイオレット
名前的に青みが強い紫を想像しましたが、赤みの強い紫でした
こちらも暗めでも発色していますね
クールヴァイオレット
ピュアヴァイオレットにたいしてクール、という名前なのでより強い青紫なのかな、と思っていましたが意外とそうでもなかったです。
色味はいわゆる普通のパープルで、暗い髪では小豆っぽい色味になりました。
本当に色落ちしないの??
さて一番気になるところですのであらゆる手段を使ってレインボー染料を色落ちさせようと思います。
100回シャンプー検証
じゃあ普段生活していてどのくらいで落ちていってしまうのか、というのも気になるところかと思います。
そこで各色100回ずつシャンプーしてみました。
10〜90までは一枚にまとめ、100回目はクローズアップしています。
ピュアレッド:ほとんど落ちない
ピュアオレンジ:やや薄まる
ピュアイエロー:半分程度落ちて透け感が出る
マットグリーン:ほぼ落ちる、濁ったような色落ち
パールブルー:ほとんど落ちる、グレーっぽくなる
ピュアヴァイオレット:ほとんど落ちない
クールヴァイオレット:半分程度落ちて赤茶けてくる
寒色は落ちてしまうが、全体的にシャンプーでは落ちにくい印象。
直接染料特有の洗うとその色味のお湯が出てきてしまうことがないのはよいなと感じました。
暖色は本当に全然落ちなくて、「洗えてるのかコレ」と疑問を何度も抱きましたが油のないカサついた手を見て「よし、大丈夫」とメンタルを保っていました。
熱による色落ち
まずは熱でのダメージ、日頃アイロンやコテを頻繁に使う方は知りたいところだと思います。
熱のダメージによって色落ちが早まってしまう事があり、特に寒色系に多いのは過度に高温のアイロンで髪の中の染料が蒸発して一気に色味が落ちてしまうこともあります。
ですがこのレインボー染料、230度までの熱に耐えられる設計なのだそう。
僕はそのような高温のアイロンを髪に使うことはないので、当店のアイロンが出せる最高温度で試してみようと思います。
150度から
220度までしっかりと毛束を挟んで10秒ずつ熱を入れてみました
結果は
ピュアレッド:全く変化なし
ピュアオレンジ:全く変化なし
ピュアイエロー:全く変化なし
マットグリーン:やや落ちた
パールブルー:結構落ちた
ピュアヴァイオレット:ほぼ変化なし
クールヴァイオレット:やや落ちた
以上熱による検証でした
色にもよりますが大体の色味はかなり熱に強くできているようです。
赤色、黄色は既存の染料も熱には強かったですが、寒色はレインボー染料のほうがやや熱に強いようです。
これなら日々のアイロンを遠慮する必要はなさそうです。
とはいえ熱自体はダメージするのでそこは気をつけましょう!
薬剤による色落ち(アルカリ性)
さてこちらの検証も色落ちに検証では外せません。
今までのカラー剤の多くはブリーチや縮毛矯正剤などの薬剤によって壊されてしまいます。
明るさは先の毛束の中で最も明るいもの(17レベル)
添加する染料の割合を10%で検証
ブリーチ
これらにブリーチを
こんな感じで塗布をして30分程度放置をしていきます。
通常のカラー剤はこういったことをすると色によって差はあるものの、染料が壊れてしまいますがレインボー染料はどうでしょうか
ピュアレッド:全く落ちない
ピュアオレンジ:全く落ちない
ピュアイエロー:全く落ちない
マットグリーン:全く落ちない
パールブルー:全く落ちない
ピュアヴァイオレット:全く落ちない
クールヴァイオレット:全く落ちない
なんと結果は全色ほとんど色が落ちませんでした!
ブリーチを塗ってもびくともしないですね。
寒色は本当に若干落ちた感じもありましたが微妙な差です。
寒色は3%以下で染める場合は落ちてしまいやすくなってしまう場合があります。
今まで鮮やかな色味を作るためには、ブリーチをしてからカラーを乗せるという2工程で行われていました。
ですがレインボー染料のブリーチでも壊れないという性質を利用して、ブリーチと染色を同時に行うという今までのカラー剤と同じような染め方で鮮やかなお色に出来そうです。
システイン
パーマ剤などに主に用いられるアルカリ性の成分、こちらではどうでしょうか?
明るさは各色の紹介時に提示した明るさと同じです
ピュアレッド:全く落ちない
ピュアオレンジ:やや落ちる
ピュアイエロー:全く落ちない
マットグリーン:かなり落ちた
パールブルー:やや落ちる
ピュアヴァイオレット:やや落ちる
クールヴァイオレット:やや落ちる
こちらも基本的に殆ど落ちませんでしたが、マットグリーンのみかなり落ちました
レインボー染料はアルカリ性には基本的に強いようです
薬剤による色落ち(酸性)
アルカリにはある程度耐性のあったレインボー染料ですが、酸性のものはどうでしょう
グリオキシル酸
いわゆる酸熱トリートメントと呼ばれるものの殆どがこれに該当します。
髪質改善トリートメントという名前で売り出している美容室もあります。
一般の方が美容室に行ったときに遭遇しやすい酸性の薬剤はこちらでしょうから検証していきます。
明るさは各色の紹介時に提示した明るさと同じです。
ピュアレッド:やや落ちる
ピュアオレンジ:赤っぽくなって少し色が沈む
ピュアイエロー:かなり落ちる
マットグリーン:ほとんど落ちて少し色が沈む
パールブルー:ほとんど落ちて色が少し沈む
ピュアヴァイオレット:あまり落ちないが赤みを帯びる
クールヴァイオレット:ほとんど残らない
こちらはレッドとピュアヴァイオレット以外はかなり落ちました。
ただヴァイオレットも赤以外の染料は落ちてしまうので実質レッド以外はおちてしまったと言って良いでしょう。
酸性のお薬には弱いようです。
酸リンス
薬剤施術の合間に使用されることのある処理剤。
軽くつけるくらいであれば特に問題はなかったのですがしっかりと付けた場合どうなるのかを見ていきましょう。
明るさは各色の紹介時に提示した明るさと同じです
ピュアレッド:やや落ちる
ピュアオレンジ:やや落ちて赤くなった
ピュアイエロー:やや落ちる
マットグリーン:ほとんど落ちてほのかに赤みを帯びる
パールブルー:ほとんど残らない
ピュアヴァイオレット:あまり落ちないが赤みを帯びて沈む
クールヴァイオレット:色味はなくなってかなり赤くなる
全体的にこちらも落ちやすかったのと、何故か変な赤みが出ていました。
ただ原液での検証ですので、きちんと希釈した場合特に問題はないように思えます。
酸性矯正剤(GMT、スピエラ)
酸性の縮毛矯正剤、酸性の領域で効果を発揮するお薬です。
アルカリ性の祝も矯正剤とダメージの仕方が異なるので、うまく使えばブリーチ毛でも綺麗に癖を伸ばす事もできます。
ブリーチも縮毛矯正もしたいという方はこちらを使用されることが多いかと思います。
ピュアレッド:全く残らない
ピュアオレンジ:全く残らない
ピュアイエロー:全く残らない
マットグリーン:全く残らない
パールブルー:全く残らない
ピュアヴァイオレット:全く残らない
クールヴァイオレット:全く残らない
結果としては今まで強かったピュアレッドまで綺麗サッパリ色がなくなってしまいました。
もしどちらもやる場合は先に縮毛矯正をすませ、その後カラーをするほうが良いでしょう
マニキュアクリア
ヘアマニキュアは本来、白髪やブリーチをした髪の毛を染めるために使います。
実はこのヘアマニキュアは酸性に傾いた薬剤です。
その薄め剤、クリアはカラートリートメントなどに使用されている一部の塩基性染料を落としてくれる効果があります。
通常のカラー剤は全く落ちませんが、レインボー染料はどうでしょうか
ピュアレッド:落ちてオレンジっぽくなる
ピュアオレンジ:そのまま薄くなる
ピュアイエロー:そのまま薄まり、綺麗に落ちる
マットグリーン:少し沈んでいるが、綺麗に落ちる
パールブルー:綺麗に落ちる
ピュアヴァイオレット:色味は薄くなるが赤みが残る
クールヴァイオレット:やや赤みが残るがほぼ落ちる
ブリーチ検証では全く落ちてくれなかったレインボー染料たちがマニキュアでは全体的に綺麗に落ちてくれまいした。
マニキュアは髪にほとんどダメージがないため優しく染料を剥がしてあげることができそうですね。
暖色も数回やれば色は落ちてくれそうです。
レインボー染料色持ちの良さランキング
ここまでの検証を踏まえて色持ちの良い順に並べてみました。
7位 マットグリーン
元々はっきりとした発色ではないグリーン。シャンプーや薬剤によってだいたい色が薄まってしまいまいした。
ただ落ちやすいということはカラーチェンジもしやすいということなので、使い勝手は良さそう
6位 パールブルー
こちらもなにか落ちやすい要素が加わると色が薄まりやすかった色味、シャンプー検証では最も色が落ちやすかったです。
ですが紫の染料がベースになっているみたいなので、色落ちが綺麗でグレーっぽくなってくれます
5位 クールヴァイオレット
薬剤類には弱かった印象ですが、熱やシャンプーでは下位の2色よりは色持ちが良かった印象。
名前ほど青くないパープルっぽい色味。
薄めても可愛い色味名上に強い色残りはしにくそうです。
4位ピュアイエロー
The・イエローといった色味。アルカリには他の染料よりもやや弱かった印象ですが基本的に色は落ちきらないのが特徴でした。一定のところまで落ちてからはなかなか落ちない、といったところですね。
3位 ピュアオレンジ
彩度がここまで高いオレンジはなかなか希少なのでとっても良いです。色も大抵のものでは落ちきらなかったですし黒染めからのカラーでは大活躍しそうです。
2位 ピュアヴァイオレット
濃い領域では確かにパープルっぽいのですが、薄めるとピンクっぽくなってくれます。
正直紫というより紫味の赤、といった色です。
ですが色自体はとてもきれいで色持ちも良かったです。
1位 ピュアレッド
色持ち部門に関してぶっちぎりで1位。最小限のダメージで抑えたブリーチ毛であれば普通に生活してれば下手したらずっと赤いんじゃ…?というくらい本当に落ちない。
流石に「全く色落ちしない」とは言えませんがかなり近いところにはあるのではないかと思います。
実際にレインボー染料を使って染めてみました!
次に実際に染料を使用してカラーしたスタイルをお見せ致します!
いつも2ヶ月の周期でご来店頂いているお客様、伸びた根本を明るくし直していきます。
元の明るさと繋げることができました。ココから色を載せていきます!
ピンク色のカラー剤にピュアヴァイオレットとピュアレッドを少しずつ混ぜたお色がこちらになります!
くすみ感のあるピンク色になりましたね。
お次はこちら
元々縮毛矯正をしていたお客様。今後もう縮毛矯正はしないので出来る限る明るくして、グレーに色落ちしてくれるグレーにしてほしいとのこと。
染めたいところを分けとってブリーチした際のお写真がこちら
青紫の染料にパールブルーを少し混ぜたものがこちらです!
色落ちは確認でき次第載せようと思います!
最後はこちら
セルフカラーを複数回、黒染めを2回している髪。出来る限りオレンジになるようにしてほしいとのことです。
その髪をブリーチした状態、つよい茶色みのオレンジになっています。
オレンジ色のカラー剤にピュアオレンジを最大量入れた状態。きちんとオレンジになってくれました
使える場面が多そうなレインボー染料
色々検証して感じたのは色持ちに、彩度に関してとても優秀な薬剤だと言うことです。
色落ちしないというのはメリットにもデメリットにもなりえます。
ですが明るくしすぎない程度のブリーチ度合いでも発色もよく、色持ちもコレまでのカラー剤と比較するとかなり良いです。
ということは
・鮮やかな色味にしたい
・縮毛矯正で癖も伸ばしたい
という方であれば、最小限のブリーチで発色させられる上に縮毛矯正のタイミングで色を落としてカラーチェンジも出来るのです。
今回はブリーチ毛のみの検証でしたが、ブラウン領域でも十分に使えるかと思います。
レインボー染料ならではの新処方にカラーモーフィングというものがあるそうで、見る角度によって色が少しずつ変化していくように見える技術なのだそう。
髪の断面図(拙いですがご容赦を…)で見てみましょう。
カラートリートメントは髪の表面に吸着します。
通常のカラー剤は、髪の内部で最も面積を占める部分で反応して発色します。
対してレインボー染料は図の部分、キューティクルの裏側というのでしょうか、この部分で発色するようなのです。
発色する部分を変え、色の重なりを作りプリズムのような光反射で角度によって違うように見えるという仕組み。
派手な髪色はもちろん、自然光でみると一味違ったようなブラウンも作れそうな予感です。
色持ちの良い新染料を体感してみたい方は
冒頭のリンクか固定ページのLINEから
友だち追加をして現在のスタイルと
希望のスタイルをお送りください。
事前カウンセリングがスタートできます。
事前にご納得いただけるまでカウンセリングをすることで
当日の不安も少なくなりますし、すぐに施術に入れます。
ぜひご活用くださいね
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